【8月13日 AFP】ロシア陸上競技連盟(RUSAF)は12日、同国スポーツ省の援助を受け、ドーピング違反で科された罰金などを全額支払ったと明かした。これによりRUSAFはワールドアスレティックス(World Athletics、世界陸連)からの除名を免れた。

【図解】ロシアのドーピング問題、これまでの経緯

 RUSAFは「スポーツ省の援助のおかげで」12日に「全額支払った」と明かした。世界陸連は先月、RUSAFが罰金や関連費用など約630万ドル(約6億7000万円)を8月15日までに支払わなければ除名処分にする可能性があると発表していた。

 RUSAFは2015年から資格停止処分となっており、ロシアの陸上選手は2016年リオデジャネイロ五輪への出場を禁止された。除外処分が決定していた場合、ロシアの陸上選手は来年の東京五輪をはじめとした国際スポーツ大会に出られなかった。

 同国スポーツ省は12日、「前例のない決定を下した」とし、RUSAFに「世界陸連への返済費用を含め、スポーツの発展を目的とした一度限りの補助金」を出したことを明かしていた。総額1000万ドル(約10億7000万円)の罰金を科されたRUSAFは、7月1日までにその一部を支払っており、残り630万ドルの支払いをこの日に終えた。

 また、世界陸連は今月31日までに反ドーピングおよびガバナンス改革に向けた誓約も含め、詳細な資格回復計画を作成することも要請している。RUSAFは世界陸連、ロシア五輪委員会(ROC)、ロシアのドーピング検査所、そしてスポーツ省と連携して計画を作成しているという。(c)AFP