【8月26日 CNS】中国最大手のオンライン宅配プラットフォーム「菜鳥裹裹(Cainiao Guoguo)」は、宅配企業の中通快逓(ZTO Express)、韵達速逓(YUNDA Express)、申通快逓(STO Express)、円通(YTO Express)、百世(Best Expess)、徳邦(Deppon)などと協力して「菜鳥裹裹商学院」を設立した。オンライン学習サイトを立ち上げ、配達員の技能向上を図る。菜鳥裹裹を通じて働いている50万人の配達員が無料で学習し、就業能力を高め収入アップにつなげることを後押しする。

 学習サイトには50種類のオンライン講座を用意。配達員は空き時間を利用して学習できる。菜鳥裹裹商学院のスタッフは「最多で1日に1万人以上の配達員が学習サイトに登録し、テストを受けました」と話す。サイトを通じて、新人配達員は本来7~10日間が必要な習熟期間を2~3日に短縮でき、その他の配達員にとっても初めての「成長ツール」となっている。サイトの学習を通じて各種サービス・技能の認証を受けられ、認証は業界内で通用するため就業条件にプラスとなる。

 菜鳥裹裹は今年、専従配達員を3万人増やす計画。職業訓練と注文サポートを通じて、専従配達員の収入を2000~3000元(約3万~4万6000円)増やす方針だ。

 菜鳥裹裹商学院は上海、江蘇省(Jiangsu)、山東省(Shandong)の営業所に勤務する配達員を講師に採用。南京市の候開笠(Hou Kaili)さんは「配達員講師」第1号の一人となった。配達員歴10年以上の候さんは150人の配達チームを率い、配達サービスを指導。配達員の月収は約1万元(約15万3400円)に達している。ネット通販大手・京東が6月1~18日に展開する通販セール「618」と通販最大手アリババグループを中心としたセール「ダブルイレブン(11月11日)」のキャンペーン期間中は収入が倍になっている。

「学習サイトを通じてサービスや品質管理を向上することができ、遠回りが避けられる」と候開笠さん。菜鳥裹裹商学院を通じて講師の経験や方法をシェアすることで、多くの配達員が技能と収入をレベルアップすることができる。

 現在、全国では2800か所の自治体に住む2億人以上の市民が菜鳥裹裹のアプリを通じて宅配を依頼しており、配達員は平均50分以内に到着している。(c)CNS/JCM/AFPBB News