【8月9日 AFP】女子テニスのセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)は8日、新型コロナウイルスを懸念し多くのトップ選手が出場辞退を発表する中、全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)に予定通り参加する意向を明かした。

 四大大会(グランドスラム)通算23勝を誇るセレーナは、米ケンタッキー州レキシントン(Lexington)で今週開催される女子の新設大会トップシード・オープン(The Top Seed Open 2020)に出場し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)で6か月中断したシーズンを再開させる。

 ウイルスの流行が収まる兆しのない中、全米オープン出場を最初に表明した選手の一人であるセレーナは、予定に変更はないと明言し、9月に延期された全仏オープン(French Open 2020)に出場するため欧州に渡る仮計画を立てていたことも明かした。

 リモートで行われた記者会見でスケジュールについて問われたセレーナは、「もし大会があるなら私は全てに出ると思う」と答えた。「でも先の予定は立てていない。大会が中止になり私のプレーも中断された」「きょうのトレーニングに集中して、あとは成り行きを見守るだけ」

 元世界ランキング1位のセレーナは、新型コロナウイルスの脅威から逃れるため、半年間フロリダ州の自宅で過ごしてきたという。

 過去に肺血栓塞栓症を患った経験があるセレーナは、肺活量が十分ではないため慌てて「隠者」になったと話した。「3月上旬からソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)を始めた。肺活量が完全ではないから、自分の身に何が起きるのか確信が持てなかった」

「移動の際は50枚のマスクを携帯している。マスクなしではいられなくなった」「テニスをするのは素晴らしいことだが、私の人生であり私の健康なので、ちょっとノイローゼ気味だったが、そのおかげで今私はここにいる」

 また、自身が所有するコートは全米オープンで使用されているものと同じハードコートで、そこで練習してきたと明かしたセレーナは、自宅にジムを作って体を仕上げてきたという。(c)AFP