【8月8日 AFP】女子テニスの世界ランクトップ10に名を連ねるエリナ・スビトリーナ(Elina Svitolina、ウクライナ)とキキ・ベルテンス(Kiki Bertens、オランダ)が7日、全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)を欠場すると表明した。今年の同大会は、新型コロナウイルスへの懸念を理由にトップ選手の出場辞退が相次いでいる。

 世界ランク5位のスビトリーナは、「あらゆる局面を考慮し、全米オープンでプレーしないことに決めた」とソーシャルメディアに投稿した。同7位のベルテンスは自身のインスタグラム(Instagram)アカウントに、「じっくり考えた」末に決断したと明らかにした。

 同日にオランダ政府が衛生上の規制を強化したことを受けて今回の決断を発表したベルテンスは、母国政府の警告を聞き入れたと説明し、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)をめぐる状況には、まだかなり不安が残っている。皆さんの健康が第一であり、このウイルスを抑制することが最優先なのは明白だ」とつづった。

 昨年の全米オープンでベスト4入りを果たしたスビトリーナは、渡航上のリスクを負いたくなかったとする一方で、全米テニス協会(USTA)と女子テニス協会(WTA)に対して、「選手にプレー機会を与えてくれたこと」への感謝を示した。

「主催者の皆さんが、安全な環境で大会を実現するためにあらゆる努力をしていることには理解と尊敬の念を持っている。それでも、チームや自分自身を危険にさらすことなく、米国に行けるかについてはまだ不安がある」

 一方、世界ランク3位のカロリーナ・プリスコバ(Karolina Pliskova、チェコ)はこの日、新型コロナウイルスへの懸念を理由に辞退者が続出していることを擁護しつつ、全米オープンでプレーすることに前向きな考えを示した。

 プリスコバは公営チェコ通信(CTK)に対して、「状況が日々変化していることはずっと気にとめているけれど、先のことは誰も分からない。だけど、私はプレーできると心から信じている」と語った。(c)AFP