【8月7日 AFP】コンゴ民主共和国で2020年上半期に武装勢力により殺害された人の数は1300人以上に上り、前年同時期の3倍となったとする報告書が5日、国連(UN)により発表された。

 国連合同人権事務所(UNJHRO)がまとめた報告書によると、各武装勢力は今年1~6月、女性267人と子ども165人を含む少なくとも1315人を集団処刑などで殺害。これに対し、昨年上半期に殺害された人の数は416人だった。

 UNJHROは犠牲者の急増について、同国イトゥリ(Ituri)州、南キブ(South Kivu)州、タンガニーカ(Tanganyika)州、北キブ(North Kivu)州などの紛争が絶えない地域で人権をめぐる状況が悪化した結果であると指摘している。

 同国東部では30年近くにわたり情勢不安が続き、過去2度にわたり起きた大規模な紛争などをきっかけに結成された数十の武装勢力が住民を恐怖に陥れている。

 国連は、同国で最近相次いでいる襲撃が人道に対する罪にあたる可能性があると警鐘を鳴らしている。(c)AFP