【8月5日 AFP】男子テニスのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)が4日、全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)を欠場すると発表した。前回王者ナダルは、新型コロナウイルスへの懸念を理由に挙げ、今季の「野蛮」な日程を批判している。

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 ナダルは自身のツイッター(Twitter)で、「よく考えた末、今年の全米オープンには出ないことを決めた」「世界の状況は非常に複雑で、新型ウイルスの感染者も増えており、依然として抑制できていないように見える」「こんな決断は下したくなかったが、今回は自分の心に従った。当面は長距離移動を避けたい」とコメントした。

 さらにナダルは「4か月プレーから離れた後で、この短縮カレンダーは野蛮だし、それはみんな分かっている」と話し、新型ウイルスの影響で変更になった今季の日程に苦言を呈した。今季は米ニューヨークで全米オープンが8月31日から9月13日に行われ、その2週間後に全仏オープンテニス(French Open 2020)が開幕する。

 ナダルの長年のライバルであるロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は、膝の手術を受けたためすでに全米欠場が決まっている。そのため今季は、1999年以来21年ぶりにナダルもフェデラーも本戦にいない全米ということになった。

 ナダルは四大大会(グランドスラム)19勝を挙げており、全米に出ていればフェデラーの最多20勝に並べた可能性があった。

 両選手の欠場で、世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)には、グランドスラム18勝目を挙げる絶好のチャンスが訪れている。4日時点の大会のエントリーリストには、ランキング上位10人のうち7人の名前があり、ジョコビッチもその中に入っている。(c)AFP