【8月4日 東方新報】香港株式市場の代表的株価指数であるハンセン指数を算出している香港のハンセン指数公司は27日から、ハイテク関連銘柄を基にしたハンセンテック指数を新たに公表した。この新指数はIT大手の阿里巴巴集団(アリババグループ、Alibaba Group)、騰訊(テンセント、Tencent)、中国最大の消費者口コミサイトの美団点評(Meituan Dianping)、スマートフォンメーカーの小米集団(シャオミ、Xiaomi)などの香港上場のハイテク企業のうち時価総額が大きい30社で構成された、いわば香港版ナスダックといえる。

 ハンセンテック指数は初日、終値は6774.78ポイント、87.92ポイント(1.28%)安だった。

 ハンセン指数公司によれば、ハンセンテック指数を構成する銘柄はインターネット、フィンテック、クラウド、Eコマース、デジタル業務を含むハイテク関連の香港上場企業を幅広くカバーしているという。2019年全年と2020年上半期をさかのぼって推計したところ、それぞれ36.2%と35.3%の収益率だったという。

 ハンセンテック指数の構成銘柄は四半期ごとに見直され、新規上場の大手ハイテク企業は適時に指数に組み込まれる。 新指数は2秒ごとの頻度で計算され、リアルタイムで公開される。

 ハンセン指数公司の巫婉雯(Anita Wu)副CEOは「ハイテク業界は迅速に発展し、香港上場のハイテク企業数も増加し続けている。ハンセン指数公司はこの分野への投資者の需要を満足させるためにハンセンテック指数を導入した。ハイテク企業のパフォーマンスを最も具体的に代表し、ファンドやデリバティブなど、さまざまなインデックス連動型商品の市場開発にも役立つ指数となる。ハンセン指数とハンセン中国企業指数に続く新たな旗艦指数となるにちがいない」と新華社(Xinhua)などに語っている。

 ハンセン指数公司の関永盛(Vincent Kwan)CEOも「香港の株式市場制度改革が多くのハイテク企業をますますひきつけ、ハイテク企業投資に興味のある投資家をひきつけ、ともに香港でハイテク金融生態圏を形成するだろう」と期待を寄せる。

 近年のハンセン指数公司の改革についていえば、ハンセン指数、ハンセン中国企業指数(HSCEI)のほか、滬深港通(上海・深セン・香港ストックコネクト)、大湾区(GBAインデックス)、持続可能発展・各種産業指数などを導入している。 2019年末現在、一連のハンセン系指数の商品資産管理総額は約340億ドル(約3兆5999億円)に上る。(c)東方新報/AFPBB News