【8月1日 AFP】新型コロナウイルスの新たな流行の波が押し寄せている香港で1日、展示施設を転用した野営病院が稼働を開始した。病床数は500で、新型コロナウイルス感染者のうち、症状が安定している患者を受け入れる。

 金融の中心地である香港は、新型ウイルス対策におけるお手本とみなされ、初夏までには市中感染がほぼ収束していた。

 だが7月に入ると新たな感染拡大が始まり、大半の入境者には隔離措置が義務付けられた一方、措置を免除された数万人の入境者の中から感染が広がったケースもあった。

 7月1日以降に確認された新規感染者は2000人を超えており、今年1月後半に香港で最初の感染者が確認されて以降の累計感染者数の6割に当たる。

 空港付近にある展示施設「アジアワールド・エキスポ(AsiaWorld-Expo)」を転用した仮設病院では、18~60歳のコロナ患者を受け入れる。

 病院管理局(Hospital Authority)のラリー・リー(Larry Lee)医師は報道陣に対し、「われわれの目的は、地域の患者にトリアージ(治療優先度の決定)を行い、適切な治療と入院の手配をすることだ」と述べ、初日は20~30人の患者が入院するだろうと説明した。

 また1日の発表によると、中国の国家衛生健康委員会(NHC)によって設置された臨床検査のスタッフら60人で構成されるチームが、2日に香港に到着するという。(c)AFP