【7月31日 AFP】米政府が30日発表した統計によると、同国の2020年第2四半期国内総生産(GDP)は年率換算で前期比32.9%減となり、統計史上最大の落ち込みを記録した。加えて新規失業者数の増加も発表され、新型コロナウイルスの流行により大幅に衰退した米経済の回復の望みに影を落としている。

 米商務省が発表したGDP減少率は予想をわずかに下回ったものの、少なくとも1947年以降で最悪となった。商務省のGDP成長率は現在の傾向が1年間続いた場合を想定した年率で計算されており、他の先進国の四半期GDP成長率とは単純比較ができない。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が経済は急回復するとの見方を崩さない一方で、新型ウイルスの感染者数はここ数週間で再び急増。回復の兆しが見えていた経済は腰折れし、一部の州では制限措置の再導入により人々が再び在宅勤務を強いられている。

 米労働省が発表した統計によると、25日までの1週間の新規失業保険申請件数は143万件に上り、2週連続の増加となった。受給を1週間以上続けている人の数も1700万人余りに増加した。(c)AFP/Heather SCOTT and Chris STEIN