【8月2日 CNS】米フォーチュン誌(Fortune)が発表した「2020年中国500強企業」によると、トップ3は昨年と同じ順位で中国石油化工(シノペック、SINOPEC)、中国石油天然気(PetroChina)、中国建築(China State Construction Engineering Corporation)の国有企業が占めた。

 500社の売上高合計は50.5兆元(約750兆円)に達し、前年比で11%成長。純利益は4.2兆元(約63兆円)で同じく16%伸びた。中国の昨年の国内総生産(GDP)は99兆元(約1480兆円)で、上位500社の売上高はGDPの半分を超えている。

 非国有企業では中国平安保険(Ping An Insurance)の4位がトップ。ネットサービス大手の京東(JD.com)は13位、阿里巴巴集団(アリババグループ、Alibaba Group)は18位でいずれも上昇した。

 トップ500を収益面から並び替えると、トップ10は大手商業銀行と保険会社を除き、アリババや中国移動通信集団(チャイナモバイル、China Mobile)、騰訊(テンセント、Tencent)が昨年同様、ランクインしている。

 2019年は、第5世代移動通信システム(5G)や人工知能(AI)などのIT・デジタル分野が経済発展の基盤となる「新型インフラ元年」といわれたが、固定資産投資の中でまだ比率は低く、従来型のインフラ建設は今も不可欠な役割を果たしている。今回のランキングで従来型インフラの建築、電力、建設機械、港湾、物流の売上高は前年比17.7%増の8.6兆元(約129兆円)に達し、なおも安定成長の重要な柱となっている。

 ランキング企業のうち国内の証券市場に上場した企業は366社に達し、過去最高を記録した。中国版ナスダックと呼ばれる新興ハイテク企業向け株式市場「科創板」の成立や、上場手続きを認可制から登録制にしたことなどから、多くの優良企業が国内の上場を選んだ。

 ランキングに初登場・復活した企業は計39社。ネット通販プラットフォーム企業として急成長を遂げる「拼多多(Pinduoduo)」が初ランクインし、売上高301億元(約4518億円)で321位になった。インターネット分野でゲーム配信などを手がける「歓聚(JOYY)」も初登場で、売上高256億元(約3840億円)で359位になった。このほか不動産投資・管理会社の「大悦城(Joy City)」や、アフリカのスマートフォン市場で首位に躍り出た「伝音科技(Transsion)」も初登場している。(c)CNS/JCM/AFPBB News