【7月28日 AFP】男子ゴルフ、今季のエミレーツ・オーストラリア・オープン(Emirates Australian Open 2020)は28日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)による影響で延期が決まった。しかし、オーストラリアゴルフ協会(Golf Australia)は、大会の日程を2021年初めに組み直したいとしている。

 オーストラリア・オープンは世界で5番目に古いプロのゴルフトーナメントとして今季で105回目を迎え、11月にメルボルンのキングストン・ヒース・ゴルフクラブ(Kingston Heath Golf Club)で開催される予定だった。

 ところが、同国で新型コロナウイルスの新規感染者が急増していることに加え、スター選手たちは2020年後半に延期となった大会を控えていることから、オーストラリアゴルフ協会の運営責任者であるサイモン・ブルックハウス(Simon Brookhouse)氏は、代わりに「2021年1月から3月の時期」の開催を見据えていると述べた。

 米男子ツアーのメジャー大会、第84回マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2020)は当初4月に行われるはずだったが、現在は11月12日から15日に開催される予定となっている。さらには、感染を防止するための渡航制限や隔離措置により、世界レベルの選手がメルボルンに集結するのはほぼ不可能な状況となってしまった。

 ブルックハウス氏は「残念ながら、国際的なスター選手の滞在を調整できるかという単純な問題ではない」「オーストラリア国外から来る選手たちへの隔離措置が、不透明な状況であることも考慮する必要がある」と話し、さまざまな制約は、現在海外にいるオーストラリア選手にも影響を与える可能性があると指摘した。

「すべてのオーストラリア人にとって非常に厳しい時期であり、ウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が今後どうなるか分からず、現時点で先の日程を明確に示すのは非常に難しい状況となっている」

 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、オーストラリアでは3月にほとんどの海外渡航者の入国を禁止したが、14日間の隔離に合意した一部のプロアスリートには例外が設けられた。

 国内では大半の地域でウイルスの大流行は抑えられているものの、メルボルンは第2波の制御が厳しい状況となっており、同都市とビクトリア(Victoria)州周辺への移動はほぼ全面的に禁止されている。(c)AFP