【7月27日 CNS】中国の全国大学統一入試が新型コロナウイルスの影響で1か月間延期されて行われ、今月8日に終了した。数千万人の受験生の1人に、今年で5回目の挑戦となる71歳の柳玉春(Liu Yuchun)さんもいた。河南省(Henan)滑県(Hua)の農民である柳さんは「受験は今年で人生最後にする。どんな大学か専門学校か関係なく、受かった学校に行くよ」と話している。

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「あー、おじいさんだ、頑張れ!」。8日午前、柳さんが試験会場に着くと、ともに入試を受ける10代の受験生たちが拍手をした。柳さんは「おじいさん受験生」として地元ですっかり有名人となっている。試験が終わった後も、若い受験生たちが「おじいさん、またね!」と次々と笑顔であいさつしていた。

 柳さんが最初に大学入試を受けたのは1978年。結果は不合格だった。その後は仕事に就き、一時は食品工場を経営し裕福になったが、人にだまされて会社は破産した。「法律の知識がなかったから、会社をつぶしてしまった」。そう考えた柳さんは通信教育で法律の勉強を始めた。同時に経営管理の勉強にも取り組み、食品工場を復活させたいと考えた。

 最初の受験から約40年後となる2017年、柳さんは2度目の大学統一入試に挑んだ。中国は大学ごとの試験はなく、この統一入試だけで合否が決まる。柳さんは地元トップの河南大学を目指した。しかし英語などの点数が伸びず、専門学校に合格したが、入学しなかった。

 その後の入試も芳しくなかった柳さんは今年、「もうトップ校にこだわらない」と考えを改めた。合格した学校で経営や法律の専門知識を学べればそれでいい。そして卒業後は、同じ農民たちを法律面から支えるボランティアをするつもりだ。

「人生には限りがある。私にやりたいことはまだまだたくさんある」と話す柳さん。大学入試への挑戦から次のステージに踏み出そうとしている。(c)CNS/JCM/AFPBB News