【7月25日 AFP】米中両国が外交上の応酬を繰り広げる中、中国政府から24日に閉鎖を命じられた同国・四川(Sichuan)省成都(Chengdu)にある米総領事館では翌25日、あわただしく荷造りをしたり、建物に掲げられていた国章を撤去したりする職員や作業員の姿が見られた。

 成都の米総領事館は今週、米テキサス州ヒューストン(Houston)にある中国総領事館に対して閉鎖命令が出されたことで、中国政府の対抗措置として閉鎖が命じられた。双方とも相手国が国家の安全を脅かしたと主張している。

 米総領事館職員の成都からの退去期限は不明だが、現地のAFP記者は25日、清掃員らが大きな黒いごみ袋を領事館から台車で運ぶのを目にしている。うち一袋には裂け目があり、中にはシュレッダーにかけられたとみられる紙が入っていた。建物からは同日朝、ごみ袋少なくとも10袋が運び出された。

 また小型クレーンに乗った作業員が、領事館前に掲げられた円状の国章を撤去し、たなびく米国旗のみが残されたままとなっている。

 午後になると、引っ越し業者のトラック3台が敷地内に進入した。

 さらには、空となった大きな金属製のごみ箱を運んだり、キャリーケースを引いたりするなど、他の職員らも建物内で動き回っていた。(c)AFP