【7月25日 AFP】ドイツの全16州の保健相は24日、旅行から帰ってきたすべての人に無料で新型コロナウイルスの検査を受けさせることで合意した。

 記者会見したベルリン州(特別市)のディーレク・カライチ(Dilek Kalayci)保健相は、「リスク国から戻ってきた人は検査することとし、非リスク国から戻ってきた人には検査を受ける選択肢を与える」と述べた。当面は検査の強制はせず、検査費用は州が負担するという。

 国内各地の空港に検査施設を設け、リスクが高い地域から戻ってきた人が到着後すぐに検査を受けられるようにする。検査を拒否した人や、空港到着時の検査で陽性になった人は14日間、自宅で隔離させる。

 カライチ保健相によると、非高リスク国から戻ってきた人は到着空港での検査はしないが、地元の保健当局による無料の検査を受けることができるという。公衆衛生を監視するドイツ国立ロベルト・コッホ研究所(RKI)は現在、世界の130か国を「リスク国」としている。

 ドイツ最大のフランクフルト空港ではすでに無料の検査が提供されている。ベルリン市当局も来週から空港で検査を実施する計画だと発表している。

 ドイツはこれまでのところ新型コロナウイルス危機に比較的うまく対処しているが、夏の観光シーズンに国内の感染者が急増するのではないかと懸念されている。(c)AFP