【7月23日 AFP】欧州連合(EU)では2020年上半期、風力や太陽光などの再生可能エネルギーによる発電量が化石燃料を上回ったとする報告書が22日、発表された。

 英シンクタンクのエンバー(Ember)の発表によると、2020年1~6月に「EU27か国の発電量の40%が再生可能エネルギー、すなわち風力、太陽光、水力、バイオエネルギーで賄われた。一方、化石燃料の発電量は34%だった」という。

 報告書によれば、EU圏内の再生可能エネルギーによる発電量は1~6月に前年同期比11%増加。特に、風力と太陽光による発電量は欧州全体で21%と過去最高を記録し、中でもデンマークで64%、アイルランドで49%、ドイツで42%と高い水準を示した。

 化石燃料による発電量は、再生可能エネルギーの増加と新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)で電力需要が前年同期比7%低下した影響で、同18%減少。この結果、EU27か国の二酸化炭素(CO2)排出量は同23%削減できたと報告書は述べている。(c)AFP