【7月22日 AFP】英国の首都ロンドンを訪れたマイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官が英議員らに対し、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)における世界保健機関(WHO)の対応が「英国人の死」につながったと発言していたことが分かった。英メディアが22日、伝えた。

 英紙タイムズ(Times)とデーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)によると、ポンペオ氏は21日、議員らとの私的な会合の場で、WHOは「政治的な」組織に成り果てたと発言。テドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長と、同氏の事務局長就任を手助けした中国との間で結ばれた取り決めによって、WHOの決定は左右されていると主張した。

 ポンペオ氏の英国訪問は、ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相、ドミニク・ラーブ(Dominic Raab)外相と主に中国について協議するためであったが、ポンペオ氏は午前中に催された私的な集まりで、複数の保守党議員とも面会していた。

 WHO側は「個人攻撃と根拠のない主張」は受け付けないとしている。

 デーリー・テレグラフによると、WHOの報道官は21日、「WHOは各国に対し、悲劇的な人命の損失と苦しみの原因となっているパンデミックへの対応に注力し続けるよう要請する」と述べたという。

 米国は今月、WHOは中国に支配されているとして脱退する意向を発表した。(c)AFP