コロナとSNSで急増する米都市部の銃撃事件
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■新型コロナの夏
これまでも、こうした事件が夏に増える傾向はあった。暑い昼間を避けて夜間に外出し、人々が遅くまでさまざまな集まりやパーティーに参加する夏は銃撃事件が増えるのだ。今年は新型コロナウイルスの流行がそれに拍車をかけている。数か月にわたった外出制限が、5月から6月にかけて緩和され、都市の住民は一気に屋外に出かけるようになった。
ニューヨーク市立大学(City College of New York)ジョン・ジェイ刑事司法カレッジ(John Jay College of Criminal Justice)のクリストファー・ハーマン(Christopher Herrmann)教授は、直近の抗争増加には、外出制限で抑圧された「暴力の蓄積のような面がある」と指摘する。
新型コロナの流行によって仕事がなくなり収入も減ったことで、ギャングやその家族への経済的なプレッシャーも高まった。ブルックス牧師は「私たちのコミュニティーには、安定した経済がない。そこに新型コロナウイルスの流行が加わり、さらにフラストレーションが高まった」と説明する。
■鈍い警察の活動
ブルックリンの牧師ギル・モンローズ(Gil Monrose)氏によると、警察の暴力に対する全米規模の抗議行動によって、警察の容疑者捜査や夜のパトロールが鈍くなっていることも、銃撃事件が増加している一因だという。今や「警察と地域社会はまるで戦争状態にある」とモンローズ氏は述べる。
他方で、コロナ流行が経済にもたらした打撃が影響し、警察の予算も削減されていると指摘するのは前出のハーマン氏だ。同氏は、過去に銃犯罪防止で多くの仕事をしてきたニューヨーク市警の特別犯罪対策部隊を市長が解体したことを批判した。
そして「問題は銃だ」「米国にはとんでもない数の銃がある」と語気を強めた。(c)AFP/Paul HANDLEY