【7月20日 AFP】男子ゴルフ米国ツアー、ザ・メモリアルトーナメント(The Memorial Tournament)は19日、米オハイオ州ダブリン(Dublin)のミュアフィールド・ビレッジGC(Muirfield Village GC、パー72)で最終日が行われ、ジョン・ラーム(Jon Rahm、スペイン)が通算9アンダーで優勝を果たした。終盤のペナルティーをはねのけて大会を制したラームは、スペイン人ゴルファーでは1989年のセベ・バレステロス(Seve Ballesteros)氏以来となる世界ランキング1位に浮上した。

 ラームは「どんなことでもセベと肩を並べられれば、いつだって信じられない」とコメント。

 また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で亡くなった親族2人への思いがあったため「今すぐにのみ込むのは難しい」「今はゴルフと一切関係のない多くのことが頭に浮かぶ」と続けた。

 前半の9ホールを終え2位に8打差をつけていたラームだったが、バックナインに入ると10番と14番でボギー、11番でダブルボギーを記録するなど5ホールでスコアを4打落とし、14番を終えてライアン・パーマー(Ryan Palmer、米国)に3打差と迫られた。

 しかし、25歳のラームはパー3の16番で31フィート(約9.4メートル)から驚くべきチップショットを沈めるとパーマーを2位に抑え、ロリー・マキロイ(Rory McIlroy、北アイルランド)を上回って世界ランキングで首位に立った。

 大会を主催するメジャー通算18勝のジャック・ニクラス(Jack Nicklaus)氏は、18番のグリーン上で拳を突き合わせてラームを祝福する際、16番での一打を「圧巻」と称した。

 16番で見事なチップショットを沈めバーディーを奪うも、2打罰が下ってこれがボギーになったラームは3オーバー「75」に終わったが、通算9アンダー「279」でパーマーに3打差をつけた。

 4年連続となるツアー優勝を果たしたラームは、スロー映像による確認の結果、ショットの直前にラフを抑えつけた際にボールが動いていたことが明らかになり2打罰を受けたが、ライに変化はなく、自身も気付いていなかったという。

「何も見ていないし、何も感じなかった」「もしボールが動いていたならペナルティーを受けるが、何も見ていなかった。あのショットの価値が落ちることはないし、それはきょうの結果についても同じ」

 この日で4アンダーとスコアを伸ばした通算5アンダーのマシュー・フィッツパトリック(Matthew Fitzpatrick、イングランド)が3位に、同4アンダーのジェイソン・デイ(Jason Day、オーストラリア)とマット・ウォレス(Matt Wallace、イングランド)が4位タイとなった。(c)AFP