【7月20日 AFP】サッカーイングランドFAカップ(FA Cup 2019-20)は19日、準決勝が行われ、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)はチェルシー(Chelsea)に1-3で敗れ、決勝進出はならなかった。ユナイテッドのオレ・グンナー・スールシャール(Ole Gunnar Solskjaer)監督は、またしてもミスを連発したGKダビド・デ・ヘア(David de Gea)について、先発の座は確約されていないと認めた。

 デ・ヘアが犯した二つの拙いミスに助けられ、ウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)で勝利したチェルシーは、8月1日に行われる決勝でアーセナル(Arsenal)と対戦する。

 悪夢のようなシーズンを送っているデ・ヘアは前半終了間際、オリヴィエ・ジルー(Olivier Giroud)のシュートの処理を誤って先制点を許し、またしても失敗を犯した。そして後半開始直後にはメイソン・マウント(Mason Mount)のシュートに対して弱々しいセービングを見せると、これがラインを割り、1点目よりまずいミスとなってしまった。

 ハリー・マグワイア(Harry Maguire)のオウンゴールに関しても、デ・ヘアの反応が遅れたことに責任の一端はあり、ユナイテッドはブルーノ・ミゲル・フェルナンデス(Bruno Miguel Fernandes)のPKで終盤に1点を返すも、公式戦で20試合ぶりに黒星を喫した。

 スールシャール監督は「彼もあれは100回中100回セーブすべきだと分かっているが、これがサッカー」とコメントした。

「ダビド・デ・ヘアの自信の面については話せないが、彼はメンタルが非常に強い。私が彼を起用するという決断を下し、彼も心の準備はできていた」

 プレミアリーグでの重要な一戦となる22日のウェストハム(West Ham)戦で、デ・ヘアに代わってセルヒオ・ロメロ(Sergio Romero)が出場することになるかを問われると、スールシャール監督は守護神の先発落ちの可能性を排除しなかった。

「もちろん全員がしっかりと仕事をしなくてはいけない。そしてしっかりとやったときは、いつだってチーム内での自分の権利を主張するチャンスがある」

「2点目のゴールは防ぐべきだったとダビドも理解しているが、もう終わったこと。水曜日に向けて前を向かねばならない」

 この日はデ・ヘアに注目が集まったものの、チームとして良かったのは明らかにチェルシーの方で、同チームは優勝を果たした2018年以来2シーズンぶりに決勝へ駒を進めた。

 今季ユナイテッドに3敗していたものの、最後に笑うことになったチェルシーのフランク・ランパード(Frank Lampard)監督は「準決勝で勝利するのは素晴らしいこと。だが、決勝で勝つことが重要」「先走りしすぎるようなことはしたくないが、きょうのパフォーマンスと結果については、間違いなく喜んでいい」と話した。 (c)AFP