【7月17日 AFP】スペイン1部リーグ、FCバルセロナ(FC Barcelona)のリオネル・メッシ(Lionel Messi)は16日、今季のタイトルをレアル・マドリード(Real Madrid)に明け渡してしまったことを受け、チームに対して変革を求め、このままでは欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2019-20)でも敗退してしまうと警告した。

 同日の試合でレアルがビジャレアル(Villarreal CF)を2-1で下したため、ホームでオサスナ(CA Osasuna)に1-2で敗れたバルセロナの逆転優勝の望みはついえることになった。

 バルセロナのジョゼップ・マリア・バルトメウ(Josep Maria Bartomeu)会長は、来月に行われるナポリ(SSC Napoli)とのチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦第2戦でもキケ・セティエン(Quique Setien)監督が指揮すると述べているが、今回の黒星は、チームが首位に立っていた1月に就任した指揮官に対する圧力を強める結果となった。

 フラストレーションをためた様子のメッシはオサスナ戦の後、「やろうとはするができない、あらゆる点で多くのことが不十分だというのがチームの感覚。きょうの前半は相手のほうが上手だったと思う」とコメントした。

「この状態が続けばチャンピオンズリーグで優勝するのは非常に難しくなるとかなり前に言ったが、リーガでもそれは同じだということが証明された」

「もしチャンピオンズリーグのタイトルを目指したいなら、僕らは大きく変わらねばならない。そうでなければ、ナポリにも負けてしまうから」

 メッシが華麗なFKを決めるもオサスナに1点及ばなかったバルセロナは、19日の最終節を残してレアルに7ポイント差をつけられた。

 メッシは「予想していなかったし、こんな形では終わりたくなかった。けれど、1年を総括するような結果」と続けた。「非常に安定感に欠け、もろく、強度や意欲の面で引けを取っていた」

「相手に簡単にチャンスをつくられ、ゴールを決められた。1年を通して安定感がなかったし、落とすべきではない勝ち点を多く落としてきた。きょうは、僕らにとって今年がどのような一年だったかを示す一戦となった」

■「自己批判的になるべきだ」

 今季のメッシはフロントにも批判的な姿勢を見せ、クラブの全員が責任を取るべきだと主張してきた。

「中断期間の後、マドリード(レアル)は1敗もしていない。称賛に値するが、僕らも彼らをたくさん助けてしまった」

「負けるべきでない試合をたくさん落としたから、自己批判的にならなくてはならない。まずは選手から。だが、僕らはバルセロナであり、たとえ何が起きても勝利が義務づけられているから、チームの全員がそうしなくてはいけない」

 ナポリのホームで行われたベスト16第1戦を1-1で引き分けたバルセロナは、準々決勝に進出すればバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)と対戦する。チャンピオンズリーグではフォーマットが変更されており、8強からは一発勝負になる。

 メッシは「少し気持ちを入れ替える必要があると思う。頭をクリアにしてすべてを忘れるためにも、ブレークがあるのはチームにとって良いこと」と述べた。

「12月からこれまではとても悪い状態だったが、みんなが欲しがるチャンピオンズリーグのタイトルを手に入れられるまであと4試合。とはいえ、僕らは多くのことを変える必要があり、もっと自己批判的にならねばならない」 (c)AFP/Thomas ALLNUTT