【7月13日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するフェラーリ(Ferrari)のシャルル・ルクレール(Charles Leclerc)は12日、第2戦のシュタイアーマルクGP(Styrian Grand Prix 2020)決勝の1周目で起きたダブルリタイアのきっかけとなったクラッシュについて、自己中心的な衝動にあらがえなかったとし、チームとセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)に謝罪した。

 ルクレールはオープニングラップのターン3で、インからベッテルを抜こうとして縁石に乗り上げてマシンがバウンド。接触したベッテルのマシンはリアウイングを破損した。セーフティーカーが導入される中、両ドライバーは修理のためピットに入ったものの、その後リタイアを余儀なくされている。

 ルクレールは「セブ(ベッテル)に謝罪した。こういう場合、言い訳だけでは不十分だということは言うまでもない」と話した。「ただただ自分に失望している。きょうはひどい仕事をし、チームを落胆させてしまった」

「チームはタフな状況にある。僕らはそんなことを必要としていなかったし、それはチームも同じだ。自分がチームの思惑をごみ箱に投げ捨ててしまった」

「謝ることしかできないが、それだけでは十分ではないことは理解している。今回のことから学んで、今後のレースでより強くなって戻ってくることができるよう願っている」

 今季がフェラーリでのラストシーズンとなるベッテルは、ルクレールの突進に「非常に驚いた」とコメントしている。「他の2台と競り合っていて、すでに3台がターン3に入ろうとしていた。スペースはなく、自分に別の動きをする余地はほとんどなかった」

 開幕戦のオーストリアGP(Austrian Grand Prix 2020)で苦戦したフェラーリは、今回のレースでアップグレードしたマシンを持ち込んだものの、チーム代表のマッティア・ビノット(Mattia Binotto)氏は失敗であったと明かした。

 代表2シーズン目のビノット氏は、第2戦でワンツーフィニッシュを果たしたメルセデスAMG(Mercedes AMG)にチャレンジできるだけのスピードがないと認めた。「こういう形でレースを終えるのはつらい。非常に悪い週末が最低な結果に終わったが、誰かを責めたり非難したりしている場合ではない。今こそ団結する時だ。ドライバーに言うべきことはあまり多くない」 (c)AFP