【7月11日 AFP】世界保健機関(WHO)が中国で新型コロナウイルスの発生源を調査することについて、米国の在ジュネーブ国際機関米国代表部の大使が10日、歓迎する意向を明らかにした。WHOの疫学および動物保健の専門家2人は同日、パンデミック(世界的な大流行)を引き起こした動物の発生源を特定する先遣隊として、中国へ向け出発している。

 アンドリュー・ブレンバーグ(Andrew Bremberg)大使は報道陣に対し、「われわれはWHOの調査を歓迎する。このウイルスがどうやって世界中に拡散したかについて完全かつ包み隠すことなく理解するため、科学的調査は必要なステップだと考えている」と述べた。

 新型ウイルス危機の対応をめぐり、WHOは米国から激しい非難に直面していたことから、予想外の支持表明を得た形となった。

 WHOによると専門家2人は、ウイルスが動物からヒトへどうやって感染したかを特定することを目的とした、さらに幅広い派遣団のための下準備として、今週末の間、北京に滞在するという。

 ブレンバーグ大使は、中国当局が「科学者チームにデータやサンプルに触れたり、現場へ立ち入ったりする十分な機会を与える」ものと米国は考えており、「時宜にかなった報告を期待している」と述べた。(c)AFP