【7月10日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するアルファロメオ(Alfa Romeo Racing)のキミ・ライコネン(Kimi Raikkonen)は9日、今季開幕戦で膝をつかなかったドライバー6人にその理由を聞くのは「どうかしている」と述べ、「人にはそれぞれ最も納得のいく行動をする権利がある」と主張した。

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 前週開催されたオーストリアGP(Austrian Grand Prix 2020)の決勝レース前には、通算6度の総合優勝を誇るメルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)とドライバー13人が、グリッドで膝をついて反人種差別への支持を表明した。

 しかしながら、元世界王者のライコネンをはじめ、チームメートのアントニオ・ジョビナッツィ(Antonio Giovinazzi)、フェラーリ(Ferrari)のシャルル・ルクレール(Charles Leclerc)、レッドブル(Red Bull)のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)、アルファタウリ(AlphaTauri)のダニール・クビアト(Daniil Kvyat)、そしてマクラーレン(McLaren)のカルロス・サインツ・ジュニア(Carlos Sainz Jr.)の計6人は立ったままだった。

 ライコネンは英スカイ・スポーツ(Sky Sports)に対して、「F1と全チームは最大限のことを行っているのだから、理由を聞くのは少しどうかしていると思う。だけど、世間とはそういうものだ」とすると、「誰もが自分の思う通りにする権利がある」と語った。

「ドライバーは全員、人種差別に反対なのは間違いないし、僕らは皆その気持ちでいた」「こうした問題の助けになれれば何よりうれしいけれど、人にはそれぞれ最も納得のいく行動をする権利がある。だから、F1と全チームはできる限りのことをやっていると思う」 (c)AFP