【6月29日 AFP】28日投票のポーランド大統領選は、出口調査によるとアンジェイ・ドゥダ(Andrzej Duda)大統領(48)が予想得票率41.8%で首位に立ったものの、当選に必要な過半数には届かず、30.4%で2位となったリベラル派で首都ワルシャワ市長のラファウ・チャスコフスキ(Rafal Trzaskowski)氏(48)との決選投票が行われる見通しとなった。右派与党「法と正義(PiS)」の政権の先行きは不透明な情勢となった。

 ドゥダ氏はドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領との協力に前向きで、先週には新型コロナウイルスの流行後初の外国首脳として訪米した。一方、国内の司法改革が民主主義を損なうとの批判を浴びており、欧州連合(EU)の反発を招いている。

 野党「市民プラットフォーム(PO)」のチャスコフスキ氏は、EUとの関係回復を公約しており、「常に敵を探しているポーランドではなく、開放的なポーランドを目指す」と有権者にアピールしてきた。7月12日の決選投票を前に、他の野党候補の支持を集める可能性がある。

 ポーランド大統領選は当初5月に予定されていたが、新型コロナ流行の影響で投票所が開かれず、延期されていた。

 28日の投票では、感染リスクがあるにもかかわらず多くの有権者が投票所に足を運び、出口調査による投票率は前回大統領選を上回る62.9%を記録した。(c)AFP