【6月29日 AFP】サッカーイングランドFAカップ(FA Cup 2019-20)は28日、準々決勝が各地で行われ、リーグ優勝をリバプール(Liverpool FC)に明け渡したばかりのマンチェスター・シティ(Manchester City)は、敵地でニューカッスル・ユナイテッド(Newcastle United)をしっかり2-0で下し、カップ戦の3冠に向けて順調に進み続けている。

 25日に敵地でチェルシー(Chelsea)に1-2で敗れ、リバプールに30年ぶりとなるリーグ優勝を決められたシティは、この日ケビン・デ・ブルイネ(Kevin de Bruyne)のPKで先制すると、ラヒーム・スターリング(Raheem Sterling)が華麗な追加点をマークし、常勝街道に戻った。

 前半を完全に支配したシティだが、37分にガブリエウ・ジェズス(Gabriel Jesus)がハビエル・マンキージョ(Javier Manquillo Gaitan)にペナルティーエリア内で倒され、デ・ブルイネがPKを決めるまでゴールをこじ開けることはできなかった。

 チェルシーはロス・バークリー(Ross Barkley)の決勝ゴールで、レスター・シティ(Leicester City)に1-0で勝利。

 フランク・ランパード(Frank Lampard)監督がシティ戦から6人を入れ替えたチェルシーは、敵地で非常に低調な立ち上がりとなり、その代償を払わされそうになった。

 ハーヴェイ・バーンズ(Harvey Barnes)やウィルフレッド・エンディディ(Wilfred Ndidi)、ジョニー・エヴァンズ(Jonny Evans)がチャンスを逃し、これに救われたチェルシーは、ウィリアン(Willian Borges da Silva)が右サイドから絶妙なクロスを送ると、バークリーがエヴァンズの前で冷静に合わせ63分に先制した。

 また、アーセナル(Arsenal)はダニ・セバージョス(Dani Ceballos)が試合終了間際に決勝点を奪い、敵地でシェフィールド・ユナイテッド(Sheffield United)を2-1で下して準決勝に駒を進めた。

 アレクサンドレ・ラカゼット(Alexandre Lacazette)がクリス・バッシャム(Chris Basham)に倒されPKを獲得したアーセナルは、ニコラ・ペペ(Nicolas Pepe)がこれを決めて前半に先制した。

 ホームのシェフィールドは87分、デビッド・マクゴールドリック(David McGoldrick)が同点ゴールを奪い、その後もビリー・シャープ(Billy Sharp)が逆転のチャンスを迎えたが、これはGKエミリアーノ・マルティネス(Emiliano Martinez)の好セーブにはばまれた。

 すると後半アディショナルタイム1分、スペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)からローン移籍で加入しているセバージョスが角度のないところから低弾道のシュートを決め、これが決勝点となった。

 無観客のウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)で行われる準決勝で、シティはアーセナルと、チェルシーはマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)と対戦する。

 かつてアシスタントコーチを務めていたシティと7月18日か19日に対戦することが決まったアーセナルのミケル・アルテタ(Mikel Arteta)監督は、「ここは勝利するのが難しい場所。われわれはウェンブリーに戻る。選手たちの姿勢やパフォーマンスにはとても満足している」とコメントした。

「タイトル獲得に挑戦し、欧州カップ戦に出場する絶好の機会だ」 (c)AFP/Kieran CANNING