【6月27日 AFP】フランスで、17年前に行方不明になっていた9歳の少女の殺害を、別の事件で有罪判決を受け収監中の連続殺人犯が自白したことを受けて、少女の遺体の捜索に乗り出していた警察は25日、何も発見できなかったとして、捜索の終了を発表した。

 2003年1月、首都パリ東郊の町で下校途中に行方不明になったエステル・ムザン(Estelle Mouzin)さんの遺体捜索のため、警察は同国北東部アルデンヌ(Ardennes)で、4日間にわたり地面を掘り起こす作業を行っていた。

 警察が捜索していたのは、「アルデンヌの食人鬼」との異名をとるミシェル・フルニレ(Michel Fourniret)受刑者がかつて所有していた複数の不動産物件。

 フルニレ受刑者は今年3月、ムザンさん殺害を自白し、遺体をアルデンヌ内にある物件の一つに遺棄した可能性を示唆していた。2004年には、同じ物件の敷地内から、別の被害者2人の遺体が発見されている。

 警察はAFPに対し、予定していた捜索活動は全て完了したものの、何も発見することはできなかったと述べ、捜査のこの部分は終了したと明らかにした。

 ムザンさんの家族の弁護団の一人は、「進展があったとは言えない…だが一部の扉は閉ざされ、これらの場所については排除できた」と語った。

 フルニレ受刑者は、1987年から2001年にかけて若い女性や少女計7人を殺害した罪で2008年に終身刑に処されたが、2018年になって、別の殺人事件でも有罪判決を受けている。(c)AFP