【6月26日 AFP】ボクシングで通算六つの世界タイトル獲得を誇るロベルト・デュラン(Roberto Duran)氏が25日、新型コロナウイルスの検査で陽性が判明して入院しているものの命に別条はないと、息子のロビン(Robin Duran)氏が公表した。同氏の母国パナマではこの日、新規感染者が1日としては過去最多の数を記録した。

 パナマの伝説的ボクサーであるデュラン氏の息子ロビン氏は、自身のインスタグラム(Instagram)で、「父の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査結果がたった今到着し、陽性だったことが確認された」と明らかにすると、「今は風邪以外の症状はなく神に感謝している。父は集中治療室に入ったり呼吸器につながれたりはしておらず、ただ経過観察に置かれている」とつづった。

「ちょうど医師と話したところで、肺に問題はなく深刻な(病気の)兆候は何もない」「これからも、すべて大丈夫だと信じ続けていく」

 デュラン氏本人はこの投稿の数時間、「呼吸器系のウイルス」として念のため入院していたが、その後の新型ウイルス検査で陽性だったことが分かった。69歳の同氏は、16歳から50歳までの現役生活で通算119試合に臨み、通算103勝16敗を記録。そのうち4回のKO負けを喫した一方で、通算70回のKO勝ちを収めて「石の拳」という異名を取った。

 デュラン氏は米大リーグ(MLB)のニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)で活躍したマリアーノ・リベラ(Mariano Rivera)氏をはじめ、陸上男子走り幅跳びの元五輪王者イルビング・サラディノ(Irving Saladino)氏や、元サッカー選手の故ロンメル・フェルナンデス(Rommel Fernandez)氏とフリオ・デリー・バルデス(Julio Dely Valdes)氏らと並び、パナマの国民的英雄として知られている。(c)AFP