【6月25日 AFP】全米テニス協会(USTA)は24日、今季の全米オープン(US Open Tennis Championships 2020)の車いす部門について、中止の決定に多方面から批判を招いたことを受けて、同部門を9月10日から13日にかけ例年通り開催すると発表した。

 今年の全米オープンの車いす部門は、大会締めくくりの4日間にニューヨーク、フラッシング・メドウズ(Flushing Meadows)のビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンター(USTA Billie Jean King National Tennis Center)で行われる。

 USTAによれば、車いす部門の男子、女子、クアード(下肢と上肢の両方に障害がある選手のクラス)のシングルスとダブルスは、過去の大会と同じ規模で行われるという。

 今回の判断は、USTAが今年の全米オープンを予定通り8月31日からニューヨークで開催すると発表した際、予選やミックスダブルス同様、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)を理由に車いす部門が中止になったのは差別的だという批判を受けてのもの。

 車いすテニスの強豪ディラン・アルコット(Dylan Alcott、オーストラリア)は中止について、USTAによる「不快な差別」だと猛反発。その後、今大会の計画を立てるため、USTAと国際テニス連盟(ITF)、車いすテニス選手たちによるオンライン協議が前週に複数回行われていた。(c)AFP