【6月26日 CNS】中国・広州市(Guangzhou)広州空港経済区の主要企業「広州飛機維修工程有限公司(GAMECO)」は最近、広州本部でボーイング737-800型機を旅客機から貨物機に改修する「737-800BCFプロジェクト」の起工式を行った。

 広州空港経済区は航空機の製造、メンテナンス、改造をする拠点。国際ハブ空港として広州空港の競争力を高めると同時に、広州経済とっても重要な成長の柱となっている。

 近年、世界の航空旅客市場は鈍化する一方、貨物運送市場は堅実に成長しており、貨物機の需要は高まっている。GAMECOとボーイング社は2019年、広州に共同で737-800BCF生産ラインを立ち上げた。新型コロナウイルスの影響で航空旅客市場は打撃を受け、貨物運送市場の需要はさらに増加。航空業界は新しい対応を求められ、チャンスにもなっている。

 GAMECOは2018年以降、737-800型の改造で130件の注文を受けている。改造により航空機は最大23.9トンの貨物を搭載し、機体の耐用年数も延ばすことができる。

 ボーイングによると、世界では今後20年間で2820機の貨物機が必要となり、このうち1220機は737-800BCFクラスの貨物機が求められる見通し。中国は航空貨物分野で最大の市場になり、230機の新しい貨物機と500機の改造貨物機を必要とする。

 広州空港経済区ではGAMECOと広州新科宇航科技の大手企業が拠点を置いている。GAMECOは世界最大のメンテナンス量を誇り、広州新科宇航科技は米連邦航空局(FAA)や欧州航空安全局(EASA)のライセンスを持っている。広州空港経済区内の航空機のメンテナンス設備は拡充しており、2021年には整備能力が国内トップになると予想されている。(c)CNS/JCM/AFPBB News