【6月23日 AFP】米国のマイク・ポンペオ(Mike Pompeo)国務長官は22日、ジョン・ボルトン(John Bolton)氏が、国家安全保障問題担当の大統領補佐官を務めた際の経験を回顧録で告白したことについて、米政府が市民に対して行った大規模な情報収集活動に関するエドワード・スノーデン(Edward Snowden)容疑者による暴露と同等だと指摘した。

 ボルトン氏の著書「The Room Where It Happened: A White House Memoir(仮訳:それが起きた部屋 ホワイトハウス回想録)」には、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領にとって不利となりかねない主張が多く含まれている。

 同書の出版前夜にFoxニュース(Fox News)の番組に出演したポンペオ長官は、「率直に言って、ボルトン氏が公表した情報は、刑事責任に値するものだ」と発言。

 その上で、「われわれは皆、機密情報を暴露するとどうなるか目の当たりにしている。エドワード・スノーデン容疑者がその例だ。ジョン・ボルトン氏がしたことも、懸け離れた話ではない」と述べた。

 スノーデン容疑者は米国家安全保障局(NSA)の元職員で、2013年に同局の職員らが市民に対し広範な監視活動を行っていると告発した。

 この暴露以降、スノーデン容疑者はロシアで亡命生活を送っているが、米国ではスパイ罪と国家機密情報窃盗罪で訴追されており、30年以下の禁錮刑に処される可能性がある。

 ポンペオ氏は「この種の情報が外に出ると、米国にとって真の危険、実害になる」と指摘した。(c)AFP