■共通点は公権力の嫌悪と武器愛好、そして暴力欲

 米ジョージ・ワシントン大学(George Washington University)過激思想研究プログラムのJJ・マクナブ(JJ MacNab)氏は、「ブーガルーは内戦や革命戦争を意味するスラング(俗語)だ。しかし、このスラングを使っているそれぞれの集団は異なる主義主張を信奉しており、一つのまとまった運動を形成しようとしても互いに反発するだけだろう」と指摘する。「隠語や服装、銃器の愛好、権力獲得のための暴力欲などは共有しているが、たとえ権力を獲得したとしても目標は共通していない」

 ブーガルーはこの半年間、銃規制への抗議運動や新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)に反対する集会、最近ではアフリカ系住民に対する警察の暴力に抗議するデモなどに重武装で現れることで知られるようになった。

 ブーガルー同士のつながりは主にソーシャルメディアを通じたものだ。米IT業界監視団体テック・トランスペアレンシー・プロジェクト(Tech Transparency Project)の4月の調査によると、フェイスブック(Facebook)上にはブーガルーを掲げるグループが125あり、数万人のフォロワーらが武器や爆発物、国家権力に対抗する戦術・戦略などを議論している。

 こうしたグループの多くは、米国で新型ウイルスの流行に伴い、各州政府がロックダウンを導入した後にできた。「一部には、各州知事が出した外出禁止令に対し、『解放』を呼び掛けたドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領のツイッター(Twitter)投稿に触発された人々もいるようだ」と同調査は指摘している。

 英ロンドンの戦略対話研究所(Institute for Strategic Dialogue)は、ブーガルーは新型ウイルスのパンデミック(世界的な大流行)を利用して、社会的対立の拡大をあおろうとする勢力だと分析している。