【6月22日 AFP】国連(UN)の承認を受けたリビア暫定政権「国民統一政府(GNA)」は21日、エジプトがリビアへの軍事介入を警告したことは「宣戦布告」に相当すると述べ、エジプトを非難した。

 GNAはエジプトによる軍事介入警告について、「これは敵対行為で直接干渉だ。宣戦布告に相当する」と述べた。

 22日には、アラブ連盟(Arab League)の外相会議がビデオ会議形式で行われ、リビア問題について協議することになっているが、GNAは参加を拒否していた。

 エジプトのアブデルファタハ・シシ(Abdel Fattah al-Sisi)大統領は20日、GNA側の部隊がリビアの首都トリポリの東約450キロに位置する要衝シルト(Sirte)に進軍した場合、エジプト政府は「直接」介入する可能性があると警告していた。

 GNAは、「(リビアに対する)内政干渉や主権侵害は、エジプト大統領の宣言によるものであれ、クーデター支持派や民兵組織、傭兵(ようへい)部隊を支持するものであれ、容認できない」と述べた。

 石油資源が豊富なリビアは、長期独裁を敷いたムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐が2011年に欧米の支援を受けた蜂起で失脚して殺害されて以来、部族の民兵やイスラム過激派、傭兵部隊らを巻き込んだ対立で分裂状態にある。(c)AFP