【6月21日 AFP】メキシコ西部ハリスコ(Jalisco)州グアダラハラ(Guadalajara)近郊の9か所で1〜5月に多くの遺体が遺棄されているのが発見され、少なくとも215人の遺体が確認された。当局が20日、明らかにした。

 ハリスコ州のヘラルド・オクタビオ・ソリス(Gerardo Octavio Solis)検事はビデオ会見で、「遺棄現場で215人の遺体が見つかった。その多くはすでに身元が判明し、遺族に引き渡すことができる」と説明した。

 遺体の多くは、グアダラハラの都市部に位置するサポパン(Zapopan)、トラホムルコ(Tlajomulco)、ファナカトラン(Juanacatlan)、エルサルト(El Salto)のフェンスで囲まれた土地や放置された農場に遺棄されていた。

 ソリス検事は、人手不足のために分析待ちとなっている遺棄現場が5か所あると明かし、遺体の数は今後増えるとしている。

 メキシコでは新型コロナウイルスの流行を受けて外出制限などが課されているが、そのような状況下でも組織犯罪の終息の兆しは見られない。

 公式統計によると、フェリペ・カルデロン(Felipe Calderon)元大統領が組織犯罪取り締まりのために軍を投入した2006年後半以降、同国では28万7000件以上の殺人事件が発生。組織犯罪による闘争に関連した事件数については明らかになっていない。(c)AFP