【6月17日 AFP】メキシコ南西部コリマ(Colima)州で16日、連邦判事とその妻が自宅に侵入した武装集団により射殺された。最高裁判所が明らかにした。

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 ウリエル・ビレガス(Uriel Villegas)判事は家族と自宅にいたが、正午直前に武装集団が侵入し、夫妻に向かって発砲した。子ども2人と家政婦は銃撃を逃れたという。

 ビレガス判事はこれまでいくつかの組織犯罪の裁判を担当していた。最高裁のアルトゥーロ・サルディバル(Arturo Zaldivar)長官は、「管轄官庁に対し、連邦判事とその家族の安全を保証するための支援を求める」とともに、事件の捜査と容疑者の追跡を要請した。

 検察当局はツイッター(Twitter)で、事件の捜査に乗り出す方針を発表した。

 ビレガス判事は2月にコリマ州州都コリマの連邦裁判所の判事に任命されたが、それ以前は麻薬密売組織「ハリスコ新世代カルテル(Jalisco New Generation Drug Cartel)」のリーダーの息子ルベン・オセゲラ(Ruben Oseguera)被告が関与した重大事件の裁判を担当していた。

 2018年にビレガス判事はオセゲラ被告に禁錮刑を言い渡したが、同被告は今年2月に米国に引き渡された。(c)AFP