【6月21日 AFP】カナダのトロント・ピアソン国際空港(Toronto Pearson Airport)で、ウクライナ国際航空(Ukraine International Airlines)の到着便から子犬約500匹が見つかり、カナダ当局が捜査を始めた。見つかった子犬のうち38匹は死んでいたという。当局が20日、明らかにした。

 カナダ食品検査庁(CFIA)の発表によると、今月13日にウクライナから同空港に到着した航空機でカナダで人気の高いフレンチブルドッグが発見された。生存していた子犬たちには脱水や衰弱、嘔吐(おうと)などの症状がみられたという。

 カナダ・ゲルフ大学(University of Guelph)のスコット・ウィーズ(Scott Weese)教授は公営カナダ放送協会(CBC)に対し、同国で子犬の販売は「もうかる」商売だと説明。多くの購入者は犬がカナダで生まれ育ったと信じているが、実際は国外から持ち込まれた犬がどれほどいるのか、犬たちがどこから来てどこへ送られるのか分からないという。

 また「複数の犯罪組織が絡んでいる可能性」があるとし、見つかった500匹のフレンチブルドッグが1匹当たり3000〜4000カナダ・ドル(約24万〜31万円)で販売されれば莫大(ばくだい)な金額になると述べた。(c)AFP