【6月20日 AFP】中国の国営メディアは18日、首都北京で新型コロナウイルスの集団感染が発生する中、開幕が遅れている今季のサッカー国内リーグが「不透明な状況に包まれている」と報じた。

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 中国スーパーリーグ(1部)は1月に世界に先駆けて新型コロナウイルスの影響を受け、2月22日の開幕が無期延期となった。最近の数週間では、海外の多くの国が無観客でサッカーの国内リーグを再開しており、中国ではバスケットボール(CBA)の試合が、同じく観客を入れずに20日から再開した。

 しかし、中国サッカー協会(CFA)の感染対策プランは、国家体育総局(General Administration of Sport of ChinaGAS)の承認を受けられておらず、開幕日の見通しは立っていない。CFAはシーズンを1暦年で実施する方針であるため、時間も少なくなってきている。

「中国スーパーリーグの再開は、依然として不透明な状況に包まれている」との見出しで中国共産党機関紙・人民日報(People's Daily)系の環球時報(Global Times)が伝えた記事で、CFAの広報担当者は、「プロサッカーリーグの再開に向けて、CFAは準備を進めている」とすると、「基本原則として、シーズンが年をまたぐことはない」と補足した。

 国営メディアの報道では以前、スーパーリーグの開幕日は6月下旬か7月上旬になると伝えられていたが、現時点では早くても来月中旬になるとみられている。しかしながら、北京で新たに集団感染が発生していることから、中国では昨年末の大流行に続く「第2波」が懸念されている。

 環球時報は「6月に北京の豊台(Fengtai)区で発生した新たな新型コロナウイルスの集団感染が、リーグ再始動にさらなる暗雲をもたらすかもしれない」とすると、昨季リーグ2位の北京国安(Beijing Guoan)が同地区でトレーニングを行っていたと続けた。

 同クラブはフランス人指揮官のブルーノ・ジェネシオ(Bruno Genesio)監督が、新型コロナウイルスによる渡航制限で中国に戻ることが不可能となっており、別のロケーションで再集結するまでしばらく活動停止状態になる見通しであると、北京青年報(Beijing Youth Daily)は伝えている。(c)AFP