【6月16日 AFP】中国の首都北京当局は16日、市内で新たに27人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表し、状況は「非常に深刻」だと警告した。同市では新たな集団感染が発生したことを受けて、大規模なウイルス検査と接触者の追跡調査が実施されている。

 中国は大規模な検査と封鎖措置により新型コロナウイルスの流行をおおむね抑制したとみられていたが、北京市の広大な食品卸売市場「新発地(Xinfadi)」で集団感染が発生して以来、感染再拡大の懸念が高まっている。

 北京市で確認された感染者数は過去5日間で106人となり、市内の約30の地域が封鎖されたほか、数万人が検査を受けた。

 北京市政府の徐和建(Xu Hejian)報道官は記者会見で、「北京の流行状況は非常に深刻だ」と述べた。

 当局は、北京市内のすべての食品市場やレストラン、政府機関の食堂で店の所有者や管理者へのウイルス検査を実施する方針を発表している。

 国営新華社(Xinhua)通信によると、北京市は1日あたりの検査実施数を9万人に拡大したという。(c)AFP/Jing Xuan TENG