【6月15日 AFP】(更新)中国の首都北京当局は15日、屋内スポーツおよびエンターテインメント施設を全て閉鎖すると発表した。同市は、市内の食品卸売市場で新型コロナウイルスの感染が新たに広がったことを受け、近隣地区で外出制限を課すなど、同ウイルス再流行の防止策を強化している。

 北京で新たに発生したクラスター(感染者集団)の症例数は79件に上っている。同市は数万人を対象に、大規模なウイルス検査と接触者の追跡を開始した。

 昨年中国で最初に始まった同ウイルスの感染拡大は、国内ではおおむね制御されていたが、先週になって北京市内で新たに集団感染が報告され、流行の第2波の危険性が改めて世界に示された。

 市関係者は報道陣に対し、「公共の場の消毒を徹底し、屋内のスポーツおよび娯楽施設を一時閉鎖しなければならない」と述べるとともに、体温検査を増やし、住民以外の立ち入りを制限する方針を示した。

 これに先立ち保健当局は、全国で新たに49人の感染が報告され、うち36人は北京市内で確認されたと発表していた。同市では、南部にある「新発地市場(Xinfadi Market)」で集団感染が発生している。

 当局は新発地市場周辺に加え、同市場での集団感染に関係する症例が見つかった市内北西部の海淀(Haidian)区にある市場付近で、団地計21か所に外出制限を課したという。(c)AFP