【6月13日 AFP】イングランド・プレミアリーグは、試合前や試合中に選手が膝をついて人種差別に抗議することを支持する一方で、次週から再開されるシーズン最初の12試合において、背中の選手名の代わりに「Black Lives Matter(黒人の命は大切)」と書かれたユニホームの着用を認めると表明した。

 プレミアリーグは12日に発表したコメント文で、「当リーグは2019-20シーズン再開後の最初の12試合で、ユニホームの背中の文字を選手名からBlack Lives Matterに代える意思のある選手を支持する」「それに加えて、試合前や試合中に選手が『膝をつく』のを支持する」と述べた。

 先月25日にアフリカ系米国人のジョージ・フロイド(George Floyd)さんが警官に膝で首を数分間にわたり押さえつけられて死亡する事件が起きて以来、世界各地で抗議活動が起きている。

 プレミアリーグの全20クラブに所属する選手によるコメント文では、「われわれ選手は、いかなる場所に存在しようとも人種差別を根絶し、肌の色や信条にかかわらずすべての人を受け入れ、尊重し、平等の機会をもたらすという一つの目的に向かって一丸となって立ち上がる」とのメッセージが発信された。

「これは選手全員、全スタッフ、全クラブ、全審判員、そしてプレミアリーグの団結を示すシンボルである。#blacklivesmatter #playerstogether」

 プレミアリーグは17日のマンチェスター・シティ(Manchester City)対アーセナル(Arsenal)戦と、アストン・ビラ(Aston Villa)対シェフィールド・ユナイテッド(Sheffield United)戦から再開される。この2試合に加え、19日から22日にかけて行われる10試合において、ユニホームの背中には「Black Lives Matter」の文字が刻まれることになっている。

 さらに残りの80試合においては、選手のユニホームに「Black Lives Matter」のロゴと、新型コロナウイルスの危機に対応した英国民保健サービス(NHS)に感謝を示すバッジが着けられることになっている。

 すでにシーズンが再開したドイツ・ブンデスリーガでも先日、一部の試合で両チームの選手がキックオフ前に膝をつく抗議行動を起こした。(c)AFP