【6月7日 AFP】6日に行われた19-20ドイツ・ブンデスリーガ1部第30節のボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)対ヘルタ・ベルリン(Hertha Berlin)戦で、両チームの選手が試合前に膝をつく抗議を行い、「Black Lives Matter(黒人の命は大切)」運動への連帯を示した。この他にもブンデスでは、米国の黒人男性ジョージ・フロイド(George Floyd)さん(46)の死をきっかけとしたデモへの支持が広がっている。

 ベルリンやミュンヘン(Munich)の市内で、多くの人が警察の暴力と人種差別に反対するデモに参加する中、ドルトムントとヘルタの先発メンバーはセンターサークルで輪になって膝をついた。

 またドルトムントの選手は、警察の拘束下で死亡したフロイドさんを悼むメッセージ入りのTシャツを着てウオーミングアップに臨んだ。ジェイドン・サンチョ(Jadon Sancho)とアクラフ・ハキミ(Achraf Hakimi)は「正義なくして平和なし」と書いたシャツを、アクセル・ヴィツェル(Axel Witsel)やエムレ・ジャン(Emre Can)らは「人間」の文字の上に、線で消された「黒」「白」「黄」「赤」の文字が描かれたシャツを着ていた。

 他会場でも、マインツ05(Mainz 05)のピエール・クンデ・マロング(Pierre Kunde Malong)が得点後に膝をついた。しかし、ドイツサッカー連盟(DFB)はフロイドさんの死を悼む行動や、米国で激化している抗議を支持する行動は認めると発表しているため、マロングに処分が科されることはない。

 国内一の知名度を持つバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)も抗議を支持している。選手は「Black Lives Matter」のハッシュタグと、クラブの公式キャンペーンである「差別反対の赤」のスローガンが入ったTシャツを着てウオーミングアップを行い、試合では「Black Lives Matter」の文字が入った腕章を着けた。(c)AFP