【6月13日 AFP】新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が依然として続いている中で全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)でプレーすることについて、男子トップ選手のドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)やアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)、グリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)は12日、出場に難色を示している世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)に同調した。

 世界ランク3位のティエムら3選手は、ジョコビッチ主催の慈善大会で、13日に開幕して来月5日までセルビアをはじめクロアチア、モンテネグロ、そしてボスニア・ヘルツェゴビナのバルカン半島を転戦するアドリア・ツアー(Adria Tour)に出場する。

 セルビアの首都ベオグラードに到着して記者会見に臨んだティエムは、8月31日にニューヨークで本選が開幕する全米オープンについて、「すべての状況がかなり厳しい」「だから、出場が納得できるように、いくつかの状況が変わっていく必要があると考えている」と語った。

 世界7位のズベレフも同様の見解を示し、「プレーできる機会があれば最高だけれど、今の状況からすれば多くの選手が現地の環境に満足するとは思えない」「それが自分の考えだ。だけど、僕ら選手がそういう雰囲気にしているのではなく、全米オープンの方針がそうしているんだ」とコメントした。

 先日ジョコビッチが話していたように、ズベレフが特に指摘していたのは、選手に対して米国到着時に空港のホテルで14日間の隔離措置が義務付けられることや、チームメンバーとして1人以上の帯同は認められないことだった。

 これについてティエムは、「四大大会(グランドスラム)はかなりの体力勝負で、コーチにするか理学療法士にするかを選ぶ必要がある」と強調する一方で、ディミトロフとともに、最終的な立場を示すのは、15日に出ると予想されている全米オープンの決断を待つつもりであるとコメント。全米オープンに出場するか聞かれると、「そうだね、誰にも分からない。状況が改善するかもしれないし、そうでないかもしれない。実際にどうなるか待ってから決めるしかないだろう」と答えた。(c)AFP