【6月11日 AFP】イタリアの首都ローマにある刑務所から先週、受刑者2人が脱獄した。その際2人は刑務官らに対し、済ませるべき用があるので抜け出すが、すぐ戻ってくるという内容のメモを残していたという。現地紙が9日、伝えた。

 脱獄したのは、いとこ同士のダバッド・ズカノビッチ(Davad Zukanovic)受刑者(40)とリル・アフメトビッチ(Lil Ahmetovic)受刑者(46)。2人は2日深夜、所内の中庭に残されたホースを使い、壁をよじ登ってレビッビア(Rebibbia)刑務所から脱走した。

 現地紙レプブリカ(Repubblica)によると、2人は脱獄の前に、私的な理由により外に出る必要があると説明するメモを、自らの監房内に残していたという。

 2人は「厄介な話に首を突っ込んだ自分たちの子どもを守る必要」が生じており、妻らも収監されているため、事態を収拾できるのは自分たちしかいないと強調。

 同紙は、両受刑者はメモの最後に、万事片付いたら15日ほどで戻ると約束し、署名を残していたと報じている。

 2人は詐欺や盗品の受領などの非暴力犯罪で収監され、刑期は2029年までだという。(c)AFP