【6月11日 AFP】米ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis)で警察に拘束された際に死亡した黒人男性ジョージ・フロイド(George Floyd)さん(46)の弟のフィロニーズ・フロイド(Philonese Floyd)さんは10日、米下院の公聴会で証言し、警察の暴行をなくす改革案の可決を議会に求め「痛みを止めるよう」訴えた。

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 フロイドさんの死をきっかけに、人種差別への抗議デモが世界各地に広がっている。9日にはフロイドさんの葬儀がテキサス州ヒューストン(Houston)で行われた。

 フィロニーズさんは「私がここにいるのは痛みを止めることをあなた方にお願いするためだ」と述べた。

 額の汗を拭い、涙をこらえながらフィロニーズさんは「自分の兄が、これまで生涯、ずっと尊敬してきた兄が死ぬのを、母親に助けを求めながら死ぬのを見る時に感じる痛みを、あなた方に伝えることはできない」と言明。「ジョージは助けを求めたが、無視された。私が今、あなた方に呼び掛けている声を、われわれ家族そして世界各地の街頭で叫ばれている声をどうか聞き入れてほしい」とし、「きょうあなた方に話すことで、兄の死が決して無駄にならないようにできるかもしれない」と語った。

 ジョージ・フロイドさんは先月25日、白人警官により9分近くにわたり首を膝で押さえつけられて亡くなった。(c)AFP