【6月9日 AFP】男子プロテニス協会(ATP)は8日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)で影響を受けている指導者を救う基金を集めるために、ファンがテニス界の一流コーチからレッスンを受けられる機会を提供すると発表した。

 ATPはコメント文で、ボリス・ベッカー(Boris Becker)氏を筆頭に、ゴラン・イワニセビッチ(Goran Ivanisevic)氏やイワン・レンドル(Ivan Lendl)氏といった往年の名選手からファンが個人レッスンを受けられるイベントの開催を明らかにした。これに参加できるファンは、オークションや抽選で決められるという。

「ATPコーチ委員会によって分配される資金は、現在発生しているウイルスの大流行で仕事に影響を被っているATPコーチプログラムのメンバーを支援するためのものである」「それに加えて基金の一部は、世界に拡大している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の救済基金に寄付される予定である」

 説明によると、イベントは2021年のATPツアーおよび四大大会(グランドスラム)で開かれることになっており、参加できるファンは6月8日から29日までに決定することになっている。

 ATPのアンドレア・ガウデンツィ(Andrea Gaudenzi)会長は、「COVID-19のパンデミックで多くの人々が能力を生かす場を奪われており、指導者もその例外ではない」とすると、「この取り組みはテニス界のメンバーを救済するのと同時に、この不透明な状況においてテニス界の団結と革新的精神を示すものである」と述べた。(c)AFP