【6月8日 AFP】英国のブリストル(Bristol)で7日、米黒人男性ジョージ・フロイド(George Floyd)さんの死に抗議するデモの参加者らが有名な奴隷商人の像を引き倒し、港に投げ捨てた。

 イングランド南西部の都市ブリストルでは前日に続いて2日目となる週末のデモが行われていた。目撃者が撮影した映像には、数十人が奴隷貿易の商人エドワード・コルストン(Edward Colston)の像の首にロープをかけ、地面に引き倒した様子が捉えられている。

 その場にいた人たちが像を数分間踏みつけた後、像をエイボン(Avon)川に運び、大きな歓声が上がる中、水に投げ込んだ。

 プリティ・パテル(Priti Patel)内相は像が倒されたことは「全く恥ずべき」ことだと述べた。ブリストルの警察は、この件を捜査すると約束した。

 パテル内相は衛星放送テレビ局スカイニューズ(Sky News)で、「これは治安紊乱(びんらん)行為の証拠であり、人々が抗議している実際の問題から目をそらさせるものとなっている」と語り、「全く容認できない行為で、器物損壊の証拠となる。昨日、ロンドンでも同じことがあった」と述べた。

 ロンドン警察は、大半は平和的に行われた6日の抗議行動で、ダウニング街(Downing Street)周辺の政府機関庁舎の警備当局者とデモ参加者の小競り合いなどで29人を拘束したと報告していた。(c)AFP/Dmitry ZAKS