ヘビー級王者ジョシュア、人種差別は「ウイルス」と非難
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【6月7日 AFP】ボクシング、WBAスーパー・IBF・WBO世界ヘビー級王者のアンソニー・ジョシュア(Anthony Joshua、英国)が6日、世界で広がっている「Black Lives Matter(黒人の命は大切)」運動のデモ行進について、参加者は人種差別という「ウイルス」に対抗する「ワクチン」だと話した。
故郷のワトフォード(Watford)でデモ行進に参加したジョシュアは、新型コロナウイルスの影響と比較しながら、「僕の言うウイルスとは人種差別のことだ」「人種差別がコミュニティーにまん延するのを、いつまで許しているつもりなのか」と話した。
米ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis)で5月、黒人男性ジョージ・フロイド(George Floyd)さん(46)が白人警官に拘束され、死亡する事件が起こったのをきっかけに、この日は世界各地で「黒人の命は大切」を旗印とした抗議が行われた。
ジョシュアは「みんながワクチン、僕もワクチンだ」「誰かを直接殺すのは許されないが、人としての権利を奪い、押さえつけ、ばかにし、侮辱し、ガラスの天井をはめる行為も、ゆっくりと人を殺し、命を吸い取っていく」と話している。
行進中のジョシュアは松葉づえをつく場面があり、膝にはギプスをはめていた。広報は、練習で左膝が「少し痛んだ」ためだと明かし、「念のため」の措置で何も心配はないと強調している。
「アンソニーは練習中に膝が少し痛むのを感じた」「ギプスは理学療法士の勧めで念のため装着した。医師による詳しい検査を受ける予定だが、今のところ心配はない」
ジョシュアは今月20日にロンドンのトッテナム・ホットスパー・スタジアム(Tottenham Hotspur Stadium)でクブラト・プレフ(Kubrat Pulev、ブルガリア)との防衛戦に臨む予定だったが、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)で試合は延期になっている。(c)AFP