【6月8日 AFP】フランス中部オーベルニュ(Auvergne)地域圏に、新たな工場が開設された。ここで作っているのは、甲虫の幼虫を原料にしたドッグフードなどの製品だ。

 ピュイドドーム(Puy-de-Dôme)県サンティニャ(Saint-Ignat)の穀物畑の真ん中にある「アンベール(Invers)」の工場の室内は、気温26度、湿度65%に設定されている。

 ここで、一般にミールワームと呼ばれる、チャイロコメノゴミムシダマシの幼虫6000万匹が、小麦のふすまなどを餌に飼育された後に「収穫」され、巨大な電子レンジで乾燥処理される。

 一部はこのままの形で個人客向けのニワトリの餌として販売され、また一部は地元企業を通じて、ドッグフードやキャットフードに加工されるという。

 いずれは年間15トンのミールワームを生産し、近隣地域の養魚場や養鶏場へ供給したい考え。

 同社の共同創設者の一人であるセバスティアン・クレピュー(Sebastien Crepieux)さんは、「地元の養魚・養鶏業者に、環境に配慮した飼料を供給していけるよう、持続可能なたんぱく質の生産流通ルートを構築できれば」と話している。(c)AFP/Celine CASTELLA