【6月4日 AFP】(写真追加)米ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis)で警察に拘束された黒人男性が死亡した事件で、逮捕された白人の元警官の容疑が第2級殺人に切り替えられ、さらに同僚だった元警官3人も訴追されたことが、3日に公表された裁判所文書から明らかになった。

 先月25日に起きた事件では、偽造紙幣でたばこを購入しようとした疑いで警察に拘束されたジョージ・フロイド(George Floyd)さんが死亡。全米各地では事件を受け、米社会にしみ込んだ人種差別と警察の暴行に抗議するデモが巻き起こった。

 事件に関与した警察官4人のうち、フロイドさんの首を膝で押さえつけたデレク・ショービン(Derek Chauvin)容疑者は先週、過失致死に近い罪である第3級殺人で訴追されていた。

 ミネソタ州選出のエーミー・クロブシャー(Amy Klobuchar)上院議員はツイッター(Twitter)への投稿で「ミネソタ州のキース・エリソン(Keith Ellison)司法長官は、ジョージ・フロイドさん殺害でデレク・ショービン容疑者を第2級殺人で訴追し、さらに残る(元)警官3人も訴追する。これは、司法にとって重要な一歩だ」と表明した。

 第2級殺人は計画性がない殺人を意味し、第3級殺人よりも重い罪となる。裁判所文書によると、残る3人は第2級殺人の教唆・ほう助で訴追された。

 フロイドさんの家族はこれを受け、元警官4人訴追の知らせは「喜びと苦しみが入り交じった瞬間」だったと表明。「正義に向けた道のりの重大な一歩であり、ジョージ・フロイドの埋葬前に、この重要な措置が取られたことを喜ばしく思う」とし、デモ参加者に対し「平和的な方法で変化を求める声を上げる」よう呼び掛けた。(c)AFP