【5月30日 AFP】女子テニスの新鋭コリ・ガウフ(Cori Gauff、米国)が、米ミネソタ州で黒人男性のジョージ・フロイド(George Floyd)さん(46)が警察の拘束下で死亡した事件に対して声を上げた。

 この事件では、手錠をかけられたフロイドさんが、警官に首を膝で少なくとも5分間にわたり押さえつけられ死亡した。事件をめぐっては全米で暴力を伴う抗議活動が起こっており、29日には、拘束時の様子を動画で撮影された警官のデレク・ショービン(Derek Chauvin)容疑者が殺人などの罪で訴追された。

 アフリカ系米国人のガウフは、フロイドさんの他、過去に非武装で殺害された黒人の人々らの写真をまとめた動画をツイッター(Twitter)に投稿。

 自身も黒のフードをかぶって動画に登場した16歳のガウフは、両手を上げながら「次は私?」というキャプションで問いかけると、人種差別との闘いのために「私は自分の声を使っている」とし、最後は「あなたは使う?」と締めくくった。

 ガウフは予選から勝ち上がって出場した昨年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)1回戦で自身のアイドルだったヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams、米国)を破ると、最終的にはベスト16まで進出して世界的な注目を集めた。

 その後の全米オープン(US Open Tennis Championships 2019)と今年1月の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2020)でも着実に結果を残し、15歳にして世界ランキングでトップ50入りも果たした。(c)AFP