■夢のミッション

 先週、テキサス州ヒューストン(Houston)からフロリダ州のケネディ宇宙センター(Kennedy Space Center)に到着したベンケン氏は記者団に、「いつかかなう夢の仕事のリストに何か一つ加えることができるとすれば、それは新しい宇宙船に搭乗してテストミッションを実施することだ」と語った。

 妻となる女性に出会ったのも、2人とも宇宙飛行士隊を通じてだ。妻たちもそれぞれ名誉ある宇宙ミッションを担っている。

 ベンケン氏はメーガン・マッカーサー(Megan McArthur)さんと結婚し、息子のセオドア君が6歳。ハーリー氏はカレン・ ナイバーグ(Karen Nyberg)さんと結婚し、同じく息子のジャック君は10歳だ。

 2人のうちより細部にこだわるのはハーリー氏の方で、ベンケン氏によると執着しすぎるほどだという。ベンケン氏はNASAが公開したビデオで「もしも役に立たない情報が必要ならば、ダグ(ハーリー氏)はその宝庫だ」と冗談を言った。ハーリー氏も「人が知らない物事」のエキスパートだと自認している。

 一方、ハーリー氏から見てベンケン氏は、常に先を読んでいる。「彼はいつもすべてが分かっているんだ」。だが、ベンケン氏ははったりを利かせるのは得意ではなく、「ポーカーフェースはいまいちだ」という。

 25日、NASAのジム・ブライデンスタイン(Jim Bridenstine)長官は2人にテキストメッセージを送り、最後にもう一度確認した。「本当に先に進んでよいか?」

 どちらからも「『打ち上げよう』と返ってきた」とブライデンスタイン氏。「彼らは準備ができている」。2人が5年間、訓練を積んできたのは今、この瞬間のためだ。(c)AFP/Ivan Couronne